お盆を迎えるにあたり、心を込めてお掃除をし、ご先祖さまをお迎えします

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お盆を迎えるにあたり、心を込めてお掃除をし、ご先祖さまをお迎えします

2025/07/26

日本には四季折々の行事があり、その中でも「お盆」は家族やご先祖さまとのつながりを強く感じる大切な期間です。
毎年8月中旬になると、日本全国でお盆の準備が始まり、実家へ帰省する方、親族が集まる方など、それぞれの形でご先祖さまを偲びます。

そのお盆を迎える前に、私たちが心を込めて行うべき大切なことのひとつが「お掃除」です。
ただの掃除ではなく、「ご先祖さまをお迎えするための清めの行い」としての掃除。
本記事では、お盆前のお掃除の重要性、その意味、そして具体的な掃除のポイントまでを詳しくお伝えしたいと思います。

お盆とは何か──ご先祖さまを迎える心の行事

お盆は正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と呼ばれ、仏教に由来する年中行事です。
もともとは中国から伝わった仏教の教えに基づいており、餓鬼道に落ちた母を救うためにお供えを捧げた目連尊者(もくれんそんじゃ)の逸話が元とされています。

現代の日本では、7月または8月(地域によって異なります)に行われる「祖霊を迎えて供養する期間」として定着しています。
お盆にはご先祖さまの霊がこの世に戻ってくると信じられており、迎え火を焚いてお迎えし、送り火を焚いてお見送りします。

ご先祖さまの霊が一時的に家に戻ってくる──そんな神聖な期間に、住まいを清め、心を整えることは、私たちの大切な役割なのです。

なぜ「お盆前」に掃除をするのか

「お墓掃除」はお盆前の定番ですが、実は家の中の掃除も非常に重要です。
なぜなら、ご先祖さまをお迎えする「場所」そのものを整えることが、供養の第一歩だからです。

1. ご先祖さまを迎える「準備」としての掃除

私たちが大切なお客様を迎えるとき、部屋を綺麗に整えるのは当然のことです。
それと同じように、ご先祖さまという最も尊い「お客様」をお迎えするお盆には、住まいを清らかに保ちたいもの。

特に仏壇や仏具まわり、精霊棚(しょうりょうだな)などは、ご先祖さまをお迎えする場所ですから、丁寧に掃除しておくことが供養の一環になります。

2. 清浄な空間は「結界」を張る意味も

古くから日本では、「穢れ(けがれ)」を清めることで、悪い気を払い、神仏を迎えるとされてきました。
お盆も例外ではなく、掃除は「場を清める=悪しきものを遠ざける」という意味合いを持っています。

つまり、掃除とは単なる衛生的な行為ではなく、「精神的・霊的に整えるための儀式」としての意味があるのです。

3. 掃除によって「心」も整う

お盆前の掃除を丁寧に行うことで、自然と心も整っていきます。
忙しさに追われて日々を過ごしていると、いつの間にか心が荒れていたり、ご先祖さまの存在を忘れがちになるもの。
掃除を通じて手を動かし、ひとつひとつの作業に集中することで、静かに内省する時間が生まれます。

これは「禅」の教えにも通じるもので、「掃除は修行」という考え方さえあるほどです。
心と空間の両方を整えることで、より深い供養の気持ちが育っていきます。

お盆前に掃除すべき場所とポイント

1. 仏壇・仏具

お盆の中心となるのが仏壇です。
まずは、仏壇内のホコリや汚れを丁寧に拭き取りましょう。
仏具もそれぞれ分解して、柔らかい布で拭き上げるのが基本です。

蝋燭立てや線香立てには煤や灰が溜まりがちなので、細かいブラシなどで清掃を。
花立ての水はこまめに交換し、器の中まできちんと洗って清潔に保ちましょう。

 

2. 精霊棚(しょうりょうだな)

地域によっては、精霊棚を設ける家庭もあります。
この棚にはお供え物や提灯を飾るため、きちんと掃除したうえで設置しましょう。
棚自体もきれいに拭き、周辺の床や壁も掃除することで、より気持ちよく迎え入れられます。

 

3. お墓・墓地

家の中だけでなく、ご先祖さまが眠るお墓の掃除も欠かせません。
雑草を抜き、墓石の汚れを水拭きで落とし、花立てを洗うなどして清めましょう。

家族そろってお墓参りに行くのも、お盆ならではの大切な時間です。
掃除をしながら、ご先祖さまに思いを馳せることが、何よりの供養になるでしょう。

 

4. 家の玄関・床・水回り

ご先祖さまをお迎えする「入り口」である玄関は特に重要です。
履き物を整え、たたきを水拭きして清めましょう。
また、台所や洗面所、トイレといった水回りは「穢れやすい場所」とされるため、念入りに掃除しておきたいところです。

床や畳の拭き掃除も忘れずに。
足元が清潔になると、空間全体が明るくなり、心地よさが増します。

掃除は「ご先祖さまへの感謝のかたち」

お盆の掃除は、単なる家事ではありません。
それは、私たちがいまこの世に生きていられることへの「感謝」をかたちにする行いです。

ご先祖さまがいて、命がつながってきたからこそ、今の自分があります。
その感謝の気持ちを、掃除という日常の行為の中に込めること。
これこそが、現代における供養のかたちなのかもしれません。

忙しい毎日の中では、つい形式だけになってしまいがちですが、心を込めて掃除をし、ご先祖さまを迎える準備をすることで、私たち自身の心も穏やかに整っていきます。

まとめ:掃除を通して、命のつながりを感じるお盆に

お盆前に掃除をするということは、ただ部屋をきれいにすることではありません。
それは、ご先祖さまを心から迎える「儀式」であり、「供養」であり、「感謝」のあらわれです。
仏壇、墓所、家のすみずみに至るまで、丁寧に掃除をすることによって、心の中のざわつきも静まり、ご先祖さまと向き合う静かな時間が流れていきます。

今年のお盆は、ぜひ「掃除」に心を込めて、ご先祖さまを迎える準備をしてみてください