水回りの掃除、つい後回しにしていませんか? ~健康を守るための大切な習慣~
2025/07/25
皆さん、こんにちは。
日々の暮らしの中で、キッチンやお風呂場、トイレといった「水回り」の掃除は、どうしても面倒に感じてしまうものですよね。
特に年を重ねると、「ちょっと腰が重くて…」「見えづらいし、手が届かなくて」といった理由で、水回りの掃除を後回しにしがちです。
けれど、その“ちょっとした放置”が、実は健康に大きな影響を与える可能性があるのです。
この記事では、水回りの掃除を怠ったことで起こり得る健康被害や、その原因となる汚れ・菌について詳しくお話しし、どんな対策をすれば良いのか、わかりやすくご紹介します。
ご自身の健康を守るためにも、ぜひ最後までお読みください。
1. 水回りの“汚れ”が健康に与える影響とは?
◆ キッチンに潜む「カビ」と「細菌」の脅威
キッチンは毎日使う場所ですが、シンクや排水溝、三角コーナーなどは特に汚れが溜まりやすいポイントです。
放っておくと以下のような雑菌が増殖し、健康に悪影響を及ぼす恐れがあります。
大腸菌
生ものを扱った後のまな板やシンクに残りやすく、食中毒の原因になります。特に免疫力が低下しがちな高齢者には命に関わることも。
黄色ブドウ球菌
人の皮膚や鼻の中にもいる常在菌ですが、不衛生な環境で繁殖すると毒素を出し、嘔吐や下痢などの症状を引き起こします。
カビ(黒カビ・青カビなど)
カビは湿気が多い場所を好み、胞子を吸い込むことで気管支炎や喘息の悪化を引き起こすことがあります。
◆ お風呂場・洗面所に潜むリスク
高温多湿なお風呂場は、菌やカビにとってまさに天国のような環境です。
ピンクぬめり
赤やピンク色のヌルヌルした汚れ。これは「ロドトルラ」という酵母菌で、人には直接の毒性はないとされますが、他の細菌の温床になります。
黒カビ
タイルの目地や排水口の周りなどに黒く生えるカビ。胞子を吸い込むことで、肺炎やアレルギー症状の原因になります。
レジオネラ菌
浴槽のお湯を何日も換えていないと繁殖しやすく、重篤な肺炎「レジオネラ症」を引き起こすことも。65歳以上の高齢者は特に注意が必要です。
◆ トイレ掃除の怠慢が招く「感染症」
トイレには大腸菌やノロウイルスといった感染症の原因菌が多く存在します。便座や床、タンクの裏など、見えない場所に汚れが溜まると、空気中に細菌が舞い、以下のようなリスクを伴います。
ノロウイルス
冬に流行しやすいウイルス性胃腸炎。強い吐き気・下痢を引き起こし、脱水症状で入院が必要になる場合もあります。
インフルエンザウイルスの温床に実は、湿度の高いトイレはウイルスにとっても好条件。便座やドアノブに付着したウイルスから感染することも。
2. 特に65歳以上の方にとって、なぜ水回りの清潔が大切なのか?
◆ 免疫力の低下による「感染リスクの上昇」
加齢とともに、免疫機能は徐々に低下していきます。
若いころであれば平気だった雑菌やウイルスにも感染しやすく、症状が重くなる傾向にあります。
そのため、普段から雑菌の温床となりやすい水回りを清潔に保つことが、病気を防ぐ第一歩なのです。
◆ 一度の入院が体力・気力を奪う
たとえば、食中毒で入院した場合、治療には点滴や絶食が必要になり、1週間以上の療養が必要になることも。
この期間中に筋力が低下し、歩行が困難になるケースも少なくありません。
また、肺炎などの呼吸器感染症は、高齢者にとって命に関わる病気です。
「たかが掃除」と思わず、「健康寿命を延ばすための投資」と捉えることが大切です。
3. 水回りを清潔に保つためのポイント
◆ 1日5分の“ちょこっと掃除”を習慣に
大掃除をするのは大変ですが、1日5分程度、目についた汚れをその場で拭き取るだけでも効果はあります。
シンクを使ったら、最後にスポンジで軽くこすり、水気をふき取る
トイレは週に1~2回、便座・床・壁までアルコールで拭く
お風呂は入浴後に壁・床・排水口を簡単に洗い流し、換気を忘れずに
◆ 便利な道具を活用して負担を減らす
最近ではシニアの方でも使いやすい、お掃除グッズがたくさん販売されています。
長い柄付きブラシ(腰を曲げずに掃除できる)
自動洗浄機能付きのトイレ用洗剤
置くだけでカビ防止になる防カビくん煙剤
こうしたアイテムを取り入れるだけでも、掃除の負担がぐっと減ります。
◆ 「プロの力」を借りるのも選択肢のひとつ
「一人では難しい」「高い所や細かい部分まで手が届かない」
そう感じたときには、ハウスクリーニング業者に頼るのも賢い選択です。
プロの清掃では、目に見えないカビや汚れまでしっかり除去してくれますし、定期的にお願いすることで、清潔な状態を長く保つことができます。
何よりも、ご自身の体に負担をかけず、安心・安全な暮らしが続けられるのが大きなメリットです。
4. まとめ:水回りの掃除は「命を守る習慣」
最後に、この記事のポイントをまとめてみましょう。
水回りの放置は、カビ・細菌・ウイルスの温床になる
それらは肺炎・胃腸炎・アレルギーなど、深刻な健康被害を引き起こす
高齢者は特に免疫力が低下しており、重症化のリスクが高い
1日5分の習慣と便利グッズの活用、必要ならプロの清掃も検討を
「掃除」と聞くと面倒に感じるかもしれませんが、それは自分や家族の健康を守る“予防医療”の一部でもあります。
できるところから少しずつ始めて、無理なく続けていくことが何より大切です。
人生100年時代、健康で元気に暮らすために、今日から水回りの掃除を見直してみませんか?